大学の先生は、授業のほかに自分の研究をしています。
私の近年の研究は、「人口減少地域で地域の高齢者が、社会的孤立しないように地域交流をしていくか」を研究および実践活動しています。その実践成果として、2022年度は大分県宇佐市封戸地区における「まちづくり協議会」と連携したソーシャルワーク活動がありましたし、2024年度は宮崎県の高千穂町を題材とした信仰と地域援助の関係について研究をしています。
2022年度の実践活動の報告を、ソーシャルワーク実践としてだけではなく、学生の福祉教育の観点や、女性学の観点で分析を広げ、研究成果を作ることができましたし、新たな研究では、信仰といった内容を地域福祉と関連させることで、自分の研究が広がりを持つようになりました。社会福祉の原理だけをソーシャルワークに使うのではなく、女性学や宗教社会学といった、一見すると関係ないような学問と連携させることで、ソーシャルワークの世界を広げていくことができます。
皆さん方の経験や興味は、社会福祉の発展につながります。何事も最初は興味から始まっていますので、研究について大学の先生に尋ねてみると、より深まりが見えると考えています。