【派遣者】 <大学側代表>西九州大学総務課 課長 相川 賢士
<短大側代表>西九州大学短期大学部ダイバーシティセンター 室長補佐 中島 健策
【期 間】令和7年12月17日(水)~12月19日(金)
【訪問先】①稲江護家高校
②義守大学(台湾協定校)
【行 程】12/17(水) 台湾へ移動 / 稲江護家高校訪問
12/18(水) 義守大学訪問 / 帰国した留学生との同窓会
12/19(木) 帰国
【目 的】
(1)台湾の協定校訪問
これまで本学にて台湾から最も多くの交換留学生を受け入れてきた義守大学において、令和2年度以降途絶えている交流を再び活性化するため、今後の交換留学プログラムの展開に向けた協議を行う。
(2)留学生募集
現地の高校等を訪問し、新学部を中心とした留学説明会を開催することで、将来的な留学生の受け入れ拡大につなげる。
(3)帰国留学生フォローアップ
過去本学への留学に参加した台湾出身留学生たちとの同窓会開催し、ネットワークを再構築する。
【報 告】
1. 稲江護家高校
当校は、戦前の1939年に著名な台湾の教育者である陳耀華氏および陳国瑞氏により設立された。1967年には創始者の長男である陳和生氏が日本から帰国し、学校運営を積極的かつ慎重に計画・推進した結果、学校は大きく発展した。現在は、家政科、ファッション造型科、幼児保育科、応用日本語科、応用英語科、ケータリングマネジメント科の6学科が設置されており、生徒数は989名である(内訳:家政科139名、ファッション造型科198名、幼児保育科166名、応用日本語科160名、応用英語科84名、ケータリングマネジメント科242名)。日本における協定校としては、玉川学園、仙台育英学園高等学校、日本文化学園大学、城西大学等が挙げられる。
会議には、郭淑恵校長先生および日本語学科長の宋書瑀先生にご出席いただき、双方の学校紹介等を行った。当日は大規模な学校行事が開催されていたため、学生向けの説明の機会を設けることはできなかったが、本学が専門人材育成を目指す高等教育機関である点について説明したところ、当該高校が現在連携している学校にはない特色があるとして、関心を示していただいた。現在も応用日本語科の学生を中心に、毎年数名が高校卒業後に日本へ留学しており、近年新たな取り組みとして、当該高校卒業後に仙台育英学園高等学校の3年次へ編入留学させるプログラムが開始されている。
今後の交流については、来年2月頃から始まる次学期のいずれかの時期に、本学の専門分野のうち、当該高校と比較的親和性の高い家政、幼児保育、ケータリング分野等に加え、台湾において将来高い需要が見込まれるリハビリテーション分野に特化したオンライン説明会を、高校生および保護者を対象に実施することで合意した。説明会後、希望者がいる場合には、夏期休暇を活用した短期プログラムの実施についても検討を進めることとした。将来のキャリアパスを含めて本学の魅力を丁寧に伝えることで、一定数の関心を持つ学生が見込まれるとの意見もあり、今後は関係教職員と連携しながら準備を進めていきたい。
なお、昨年度の国立台北大学との協定締結の際にも橋渡し役を務めていただいた、台湾・板橋ロータリークラブ元会長の詹智民氏(北大成建設股份有限公司社長)および鍾如盈氏ご夫妻のご紹介により、今回の訪問が実現した。ここに記して、心より感謝申し上げる。
2. 義守大學(I-Shou University
義守大學(I-Shou University)は、台湾・高雄市に所在する私立大学であり、1986年に高雄工學院として設立された。現在は約12,000名の学生が学ぶ総合大学である。また、留学生については、日本人学生約100名を含む40か国以上から受け入れており、その総数は約1,500名にのぼる。日本における協定校としては、本学のほか、帝京大学、東洋大学、国立新潟大学等、計19校と提携している。
今回の訪問では、応用日本語学科長の楊佩蓉先生および同学科教員の陳佳慧先生の2名にご対応いただいた。これまで本学では、台湾からの交換留学生として当該大学から最多となる13名を受け入れてきたが、コロナ禍を境に、直近5年間は受け入れ実績が途絶えている。その主な要因として、コロナ禍により交流が中断され、本学へ留学した先輩学生からの情報が後輩に共有されなくなった点が挙げられた。
また今回の訪問にあわせて、日本語学科3年生約30名を対象に、本学の留学説明会を日本語および中国語で実施することができた。本説明会を通じて本学を知る機会を提供できたことから、今後は交換留学、研究生、さらには大学卒業後の大学院進学としての留学生受け入れへとつながることが期待される。
3. 帰国した留学生との同窓会
過去、本学に留学経験のある卒業生を対象に、フォローアップの一環として、本学主催で海外での同窓会を開催した。去年に続き、今回が台湾で2回目となる。平日夜の開催となったが、2015年と2016年の間に本学に留学した台湾人卒業生2名が、各自の仕事が終わった後に集まってくれた(残念ながら、急きょ仕事の都合で、数名欠席となった)。仕事の話題や最近の日本との関りなど、限られた時間の中で楽しい時間を過ごすことができた。今回築いたネットワークを維持し、今後、それぞれが活躍・活動する上での一助になることを願っている。