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心理カウンセリング学科

    お知らせ2015.08.21
    心理カウンセリング学科2年生が戦争体験のインタビューを始めました。
 心理カウンセリング学科2年生は、「カウンセリング実践演習」の取り組みの一つとして、戦争体験をお持ちの高齢者の方にインタビューを始めました。 終戦70年目にあたり、その当時の体験や思いをお聴きして、次の世代に繋げることを目的としています。
 8月6日(木)、7日(金)に西九州大学地域連携センターのチャレンジ幸齢セミナーに参加されている5名の方にご協力頂きました。
 学徒動員先の愛知や海軍工廠官舎におられて空襲、火災を生き延びてこられた方、佐賀・神埼地域で空襲警報が鳴るなかでの子ども時代を送られた方々が、その当時の体験と思いをお話して下さいました。
 10月以降後期には、佐賀キャンパスでエルダーカレッジに参加されている高齢者の方に、インタビューを行い、今年度の終わりには冊子にまとめていく予定です。



身振りを交えて、生き生きとその当時の様子を話して頂きました。
学部生に加え、大学院生、修了生も同席しています。



空襲の様子やご両親のことなど丁寧にお話してくださいました。




戦後の子どもたちの遊びや楽しみについても伺いました。


【学生の感想より】

 インタビューに応じてくださったAさんは、今日のために話の内容を紙に書いて用意されていた。そこにはきれいな字で豊川海軍工廠の話や当時の家の様子が綴られており、それをもとに話された戦中、戦後の町の姿に私の気持ちは引き込まれるようだった。
 焼夷弾のパラパラと落ちる音に身が固まって動けなかったという話では私も恐ろしさを感じたし、立派に生きた父親の話を聞くと、私まで誇らしい気持ちになるようだった。教のインタビューに参加することができて本当によかったと思う。


 70年前の話ということで、最初は「消しゴムのように記憶が薄れている」と言われていたが、戦時中の記憶は強く残っていたようである。機銃掃射を受けた時の状況を話していただいたが、当時の感情がよく伝わってきた。当時の苦労が現在生きていることの役に立っている、ということで昔と今は繋がっていると実感されていたように思えた。


 戦災の被害が比較的少なかった佐賀の町について知ることができた。今も自然が多く残っているが、もっと自然が豊かであったことを窺い知れた。佐賀は平野のために山に防空壕を掘ることができず、松の木の下を掘っていたことが印象的だった。私の地元では小学校全体が収容できるくらいの防空壕が掘られたという話を聞いており、地域による違いを感じた。食べ物の話では、大根やカボチャ、芋の混ぜご飯が多かったことと、病弱の兄には白飯が多く出されていたことが語られ、食べ物の恨みは怖いぞ、と思う場面があった。
 


   (担当:心理カウンセリング学科 長野 恵子教授・古賀 靖之教授)
 

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